疲れた夜は、お香をひとつ。京都好きが愛するお香とアロマの使い分け

一日が終わって、やっと自分の時間。

そんなとき、私には欠かせない時間があります。
お香を一本、静かに焚く時間です。

歴史好きな私は、旅といえばお城、古戦場、お寺、神社をめぐることが多いです。

京都にもよく行きます。
そのたびに気づくのが、食事処やお土産屋さんで
お香を焚いてお客を迎えているお店の多さ。

玄関をくぐった瞬間に、すっと心が落ち着く。
あの感覚が忘れられなくて、お香のある暮らしが始まりました。

今日は、私なりのお香とアロマの使い分けと、
京都の老舗2店のお気に入りをご紹介します。

目次

お香とお線香、実は違うものです

「お香ってお線香のこと?」と思っている方が多いのですが、実は少し違います。

お線香は、仏前に供えるためのもの。
故人への祈りや弔意を表すために使われます。

お香は、部屋や空間に香りを漂わせて楽しむための室内薫香です。
もともとは貴族や武家の文化として発展した香りの文化で、
心を整えたり、空間を清めたりする目的で使われてきました。

原料は天然の木や植物のエキスで共通している部分も多いですが、
用途と目的が違います。

お寺でもお香は焚かれていますが、あれは空間を整えるためのもの。
お寺に入るとなぜか自然と足取りが静かになって、
心が鎮まっていく——あの感覚は、お香の力も大きいのだと思っています。

私のお香とアロマの使い分け

お香とアロマ、どちらも「いい香り」ですが、
私の中では使う場面がはっきり違います。

朝や日中、仕事に向かうとき→アロマ
元気を出したい、やる気を引き出したいときはアロマです。
シャキッとした気持ちになれます。

一日が終わって、ひとりの時間→お香
夜、静かに自分の世界に入りたいときはお香です。
香りは目を閉じていても感じられるので、
ゆっくり呼吸しながら自分だけの時間に入り込める気がします。

アロマは「エンジンをかける香り」、
お香は「エンジンを切って休む香り」。
そんなイメージです。

夜のご褒美に。京都の老舗のお香2選

① 松栄堂「芳輪 堀川」——これぞ、京都の香り

京都のお香といえば、まず名前が出るのが松栄堂です。
約300年の歴史を持つ老舗で、地方のデパートでも取り扱いがあるので
手に入りやすいのも助かります。

松栄堂のお香は種類がとても多く、
季節ものや物語をテーマにしたものなど、
お店に行くといつも迷ってしまいます。

結局5〜6種類まとめて買って帰ることがほとんどです(笑)。

その中でも定番中の定番が、「芳輪(ほうりん)堀川」です。
白檀の甘みを強調したまろやかな香りで、
料亭や旅館でも使われているほどの品格があります。

何度か京都に行ったことがある方なら、
この香りをかぐだけで京都の情景が浮かぶほどの「京都の香り」です。

万人に安心しておすすめできるお香で、
お香初心者の方にも最初の一本として最適です。

数種類が入ったお試しセットもありますので、
まず試してみたい方にはそちらもおすすめです。


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② 山田松香木店「藤壺」——和尚様に教えてもらった一本

もう一つは、何度か通ったお寺の和尚様に教えてもらったお店、
山田松香木店です。
江戸時代創業の香木の老舗で、天然香料にこだわったお香が揃っています。

私が特に好きなのが「藤壺(ふじつぼ)」です。
平安時代の雅な香りを現代風にアレンジしたという、
古典的で奥深い香りです。

初めてかぐとちょっと濃いと感じるかもしれません。
そんなときは少し距離を置いて焚くか、
一本を半分だけ焚いて残り香を楽しむのがおすすめです。

慣れてくると、この深さがたまらなくなります。


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両店ともに匂い袋も販売しています。
私はバッグの中にいつも忍ばせていて、
モヤモヤしたりイライラしたりしたときに
そっと取り出して香りを吸い込んでいます。

小さな気分転換ですが、これが意外と効くんです。


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旅先でお香を探すのも楽しみのひとつ

京都に行ったらお香屋さんに立ち寄ることを強くおすすめします。
お店の中はそれだけで別世界で、香りをかぎながら
あれこれ選ぶ時間が旅の楽しみになります。

京都以外でも、観光地にはその土地ならではのお香があります。
私はお寺に行ったらそこのお線香を買うのも趣味のひとつです。

我が家のお仏壇には旅先で買ったお線香が数種類並んでいます。
大きなお寺にはオリジナルお線香もありますよ。

友人にはマニアックなお土産だと言われますが(笑)、
旅に出る前にご先祖様に無事をお願いして、
帰ったらお土産のお線香を供える
——それが私のルーティンになっています。

朝のアロマで一日のスイッチを入れる

ローズマリー&柑橘系——元気とやる気をチャージ

朝や日中に使うアロマは、
ローズマリーレモンなどの柑橘系を選ぶことが多いです。

ローズマリーは古代ギリシャから「記憶のハーブ」として
知られてきた香りで、集中力や記憶力を高める効果があるといわれています。

シャープでハーブらしい香りをかぐと、
朝のぼんやりした頭がスッキリする感じがします。

仕事や家事に向かう前に、気持ちを切り替えるのにぴったりです。

柑橘系はローズマリーだけでは少し刺激が強いというときに
組み合わせると、さわやかさが加わって使いやすくなります。

レモンの香りは気分をリフレッシュしてやる気を引き出してくれます。


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ひのき・ひばの香り——最近ハマっている日本の香り

最近お気に入りなのがひのきひばの香りです。

どちらも日本を代表する木で、古くから建材として使われてきた身近な香り。
お風呂や木の香りというイメージが強いかもしれませんが、
アロマとして使うとまた違った良さがあります。

ひのきの香り成分(α-ピネン)には、森の中を歩いているような
鎮静・抗ストレス効果が期待できるといわれています。

抗菌・防虫効果もあるとされていて、
夏場は虫よけ目的で漂わせることもあります。

ひばにはヒノキチオールという成分が豊富で、
同じくリラックス効果に加えて、
イライラや神経の高ぶりを鎮めてくれるともいわれています。

「空気が整う感じ」がするのはそのためかもしれません。
科学的な根拠というよりも、日本人の体に染みついた感覚として、
木の香りが心を落ち着かせてくれるのだと思っています。


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お香立てとお皿選びも、楽しみのひとつ

お香を焚くには、お香立てが必要です。
これが、選び始めると止まらないくらい種類が豊富で楽しいんです。

素材だけでも、陶器・真鍮・木製・ガラスとさまざま。
形も、スティック型を斜めに差し込むシンプルなフラットタイプ、
箱の中で焚くボックスタイプ、動物や花をモチーフにした
オーナメントタイプなど、見ているだけで楽しくなります。

かわいいものから上品なもの、モダンなものまで、
インテリアの好みに合わせて選べるのが魅力です。

私がおすすめしたいのが陶器製のお香立てです。
程よい重さで安定感があり、和の雰囲気にしっくり馴染みます。

そして陶器といえば、下に敷くお皿選びもまた楽しい。
お香を焚いた後の灰を受けるためのものですが、
小さな豆皿ひとつ選ぶだけで、その空間が
ぐっと雰囲気のある「和の一角」になります。

私の部屋にもそういう小さなコーナーがあって、
お香立てとお皿が並んでいるだけで眺めていて癒されます。

香りだけでなく、視覚でも楽しめるのがお香の世界の奥深いところです。

ひとつ大切なことをお伝えしておくと、お香は火を使います
焚いている間はそばを離れず、必ず灰受けを使ってください。
カーテンや紙など燃えやすいものの近くでは焚かないこと。
小さなお子さんやペットがいるご家庭は特にご注意ください。
安全に楽しんでこそ、癒しの時間になります。


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お香立てとお皿のセットは、大人の女性へのプレゼントとしても喜ばれます
お香と一緒にセットにして贈れば、特別感があって間違いなし。

誕生日や母の日など、少し気の利いたプレゼントを探しているときにもおすすめです。
京都のお香屋さんで選んだお香に、旅先で見つけた小さな豆皿を添えて贈るだけで、
センスのある贈り物になります。

実は、この「豆皿」——日本各地の焼き物の産地で作られたものが多く、
産地によって色も質感も個性が全然違います。

私はこれまで仕事柄、各地の窯元に足を運ぶ機会が多かったのですが、
旅先で焼き物を探す楽しさは格別です。

次の記事では、旅と焼き物の産地めぐりについてご紹介したいと思います。


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まとめ|香りは、自分だけの世界への入り口

お香もアロマも、どちらも自然の木や花の香りがベースです。

人は自然の中で長い時間をかけて暮らしてきた生き物だから、
そういう香りに包まれると心が落ち着くのかもしれません。

忙しい毎日の中で、香りひとつで気持ちが切り替わる瞬間があります。

朝は好きな香りでエンジンをかけて、
夜は好きな香りで静かに自分に戻る。
それだけで一日が少し豊かになります。

ぜひ自分だけのお気に入りの香りを見つけてみてください。

*「ご褒美ダイヤリー」では、40代・50代の働く女性が自分をもっと大切にするためのヒントを発信しています。

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